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話題のFACEBOOKブームにマジで乗っかる5秒前

以前の記事ブームの去った?facebookをめくってみると…
で触れたFACEBOOK。この度、所属商工会議所でセミナーがあり、「主観的印象」から少し掘り下げ「中小零細企業は如何にFACEBOOKブームに乗っかればいいのか」を考察し、部内報告をしました。ついでにその内容をこちらでも公開します。
この手の情報は氾濫し、素人も玄人も好き放題言っておりますが、京都のとあるネットショップ企業WEB担当者は、一連の流れをこのように読みました。
前回記事では利用者減の速報値から「ブームの去った?…」としていましたが、直近の統計では再び利用者数は上向いています。今後も推移次第では継続的に小耳に挟まざるを得ない「FACEBOOK」です。
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■FACEBOOKとは?
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・SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のひとつ
  →ユーザー同士の交流を図るサイト。
   媒体は様々…動画=Youtube、短文投稿=twitter、
   ゲーム=GREE etc…
・FACEBOOKは会員制コミュニティサイトという位置づけ
  →「友達」同士で、文章、写真、動画、気になるサイト
   などのコンテンツを共有する。
   現実社会での人間関係構築・維持の一助。
・FACEBOOKの特徴
  →原則、実名で登録。本物の顔写真を掲載。全て無料。
   現実世界の友人ネットワークとコミュニケーションを
   支援するツール。
   実名制からくる責任感、規範意識あり。荒れにくい。
   炎上しにくい。(0ではないが)
  →気軽に反応を残せる「いいね」ボタンという仕組み。
   それを加味したページ表示アルゴリズム。
   「いいね」が集まると、露出機会増え、影響力を発揮
   できる。
  →他サイトのコンテンツとの親和性が高い。簡単に同期・
   共有できる。
  →全世界で見ると会員数6.5億人。大市場。
   (但し、それをフルに生かせるのは英語利用者)
   日本での会員数(実際に動いてるアカウント)は200万
   人程度(人口比2%弱)/2011.5時点
  →利用者は20代から50代にも広く分布。特に海外(主に
   欧米)の人脈を持っている層に高普及率。
   というか、海外の友人はmixiできないのでFACEBOOK持た
   ざるを得ない。
  →無料で企業の公式ページが作れる。
  →プラットフォームが公開。サードパーティによるアプリ
   開発が盛ん。
   新たなサービスが続々と生まれる。
・mixiとの違い
  →機能的にはFACEBOOKと近い。
   (但し実名→半匿名の流れがある。)
   mixiは、日本企業が提供する、日本固有のサービス。
   この分野で先行していたため、現状会員数、訪問数等
   で有利。
   ビジネス利用を認めていない。(広告出稿を除く)
   匿名ユーザーが多い。但し、これは仲間内では人物を
   特定できるニックネームである場合が多い。
   有効ID2300万人/2011.4時点(人口比20%程度)
   (アクティブアカウントは半分くらいか?)
  →FACEBOOOKより、新たな仲間の輪が広がりにくい。
   「友達」は固定化される傾向。
     ⇔そこが、日本人にマッチしている面もある
  →利用者は20代の若者層や大学生が主体。
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■FACEBOOKをビジネスにどう活用するか?
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・SNS本来の目的は外さない。
  →あくまで、「ユーザー同士の交流を図るサイト」
   露骨な宣伝文句は「嫌われる」
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○個人アカウントから売り上げに結びつけるパターン
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  →既存の人間関係がベースにある。
   同窓会で、自社商品の宣伝を始められたら、誰だって
   うっとうしい。
  →こまめに更新しつつ、日ごろから「いいね」を集め、
   マインドシェア(友人のこころの中での存在感)
   を高める=友人としての信頼を得、ここぞというときに
   声をかけてもらう。
   「どうせ同じもの買うなら、あの人から…」という
   状況に持ち込む。車検とか保険とか…
   3流メーカーの営業マンのイメージ。高いコミュニケー
   ション能力か、マメな更新が必要。
  ※また、純粋に、高機能な情報共有ツールなので、
   それを仕事の効率を上げる道具にはできる。
   スケジュール管理、日報管理、業務カレンダー、
   トップからの通達など…
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○企業のページ(FACEBOOKページ)を開設する
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  →FACEBOOKページというページを勝手に作ることができる。
   無料。機能、レイアウト面での制約はあるが、続々と
   アプリ(有料・無料混在)が開発され、自由度は広がっている。
   例)地図の埋め込み、既存ブログやツイッターとの
     連動、ムービー埋め込み、ショッピングカートなど
  →当事者でなくても作れる。例えば、アイドル「A」が
   好きなら、誰でも『Aのページ』を勝手に作れる。
   しかし、露出を増やすためには「いいね」を集めたり、
   頻繁に更新する必要がある。
    ☆友人Xが『Aのページ』を見て「いいね」を押し
     たり、コメントを書き込めば、「友人Xが『Aのページ』
     に反応した」という情報が、友人Xのそのまた友人に
     通知される。『Aのページ』が有用で、それを
     見た人が次々に連鎖的にいいねを押せば、露出は
     爆発的に増える。逆も然り。
  →「共感してもらえるか」「面白いか」「役に立つか」
   などが拡散するかどうかの鍵を握る。
   コンテンツの質が問われる。つまらないか、悪意ある
   ページは露出が抑えられ、拡散もしない。
  →会社の公式ページも同様。作るのは無料。誰でもできる。
   売り上げへの貢献、露出の増大など、機能するかどうかは
   コンテンツの質(いいね!やコメントの数)次第。
   しかも、露骨な商品PRでは共感が得られない。
   (テレビCMと同じ。いいCMを思い出して。ここが難しい)
   単純なSEO効果は、ある。
  →現状他社を見回ると、商品自体の直接的な宣伝という
   よりは、製品コンセプトのプレゼンテーション、開発秘話、
   社会的ミッションなどのアピールが多い。
   長いスパンで見たときのブランデドイメージの構築など。
   実際、安いとかお買い得とか言うだけでは「いいね」が
   集まらない。服や車、雑貨などコンシューマ向け、かつ
   FACEBOOKの利用者の琴線に触れる商品力(デザインや
   バックボーン、歴史、話題性)がある企業が「いいね」
   を多く集めている。
   (だからと言って売れてるかというとまた別の話)
  →現状、「FACEBOOKページの成功」という定義自体が
   漠然としている。混沌、試行錯誤。
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 【参考】いいね!の多いFACEBOOKページランキング上位
     ページの一例(日本)
    1位はFACEBOOKの公式ページ。
    2位 satisfaction guaranteed
       海外でも国内でも展開する服飾ブランド
    4位 BAD LAND
       ハーレーダビッドソン専門のカスタムショップ。
    8位 漫画全巻ドットコム       
       漫画を1巻から最終巻まで全巻単位でまとめ買い
       できるインターネット書店。 
    11位 サッカー日本代表
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■FACEBOOKのすごいところ、怖いところ
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・SNSは口コミを集める装置
  →情報化の進展で、マスメディア発、企業発の情報が
   信用できないという流れ
  →信頼できる友人の体験談や主観のほうが、有用な情報
   ではないか
   似たような価値観、思考回路を理解出ている人の生の声
   のほうが信憑性が高いのではないか
   という人の「行動パターン」を可視化、蓄積するシステム。
  →(買い物で言えば)
   知らない人より、知っている人から買う。
   知っている人より、顔が分かる人から買う。
   顔が分かる人より、会ったことがある人から買う。
   人は、安心してものを買いたい。
・エッジランクという考え方。
  →実際に交流をしないと、自分のページ(FACEBOOKページ
   も同様)の更新情報が相手に表示されない。
   実際にコメントしていないと、(同上)
   実際に「いいね」を押していないと、(同上)
   闇雲に不特定多数の人と友達になっても、本当に大切
   な人でないとコメントも「いいね」もない。
  →大切でない人の投稿や情報は表示されなくなる、という
   アルゴリズムが「エッジランク」
  →友人数の多少や生真面目さだけではうまくいかない。
   そこには「評価」が介在する。
   相互に切れ目のない監視が一生働く。
・日本はまたもやガラパゴス
  →日本、中国、韓国、ブラジルはFACEBOOK後進国の
   筆頭格。
  →既存のローカルSNSが強い。中国は当局の規制で
   ブロック。
  →日本独特のネット文化「匿名性」が、FACEBOOKを
   受け入れ難い土壌を作る。
  →「FACEBOOK」という言葉の認知が上がっても、
   SNSの機能、目的それ自体が浸透しない。
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■結論
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・SNSはあくまで交流サイト
  →口が酸っぱい(笑)SNSで儲ける、儲かるという
   論調は、本質を理解していない。注意。
・始めるのは自由
  →原則無料。小さくても始めればいいと思う。
・極めるには、それなりの努力が必須
  →当たり前の話だが、すぐに成果は出ず、しかも
   成果の定義も自分でしなければならない。
  →受動態では活用できない。使い方、使われ方、
   価値の基準、存在意義、全てを能動的に創造
   しなければならない。
   (こと企業ページの場合)
・SNSというシステムのもたらす地殻変動に注視すべき
  →WEB2.0=利用者が能動的に関わるネットサービス
   という潮流の集大成がSNS。
  →「WEBは、発信者側の都合でのコントロールが今後
   ますますし辛くなっていく」という大きな流れを
   踏まえて、長期的な対応が求められる。
  →やはり、「利用者本位」の姿勢を日頃から徹底し、
   コンテンツに落とし込んでいくことが、長い目で
   見たときのサイトの「評価」につながる。また、
   そういった「評価を蓄積する試み」こそが「SNS」
   の本質である。
  →「評価される存在であること」が求められていく。
   そして「評価」の基準も、時代や人と共に、変化
   していく。
  →SEO対策と共に、SNS対策が叫ばれる時代がやって
   くるかもしれない。それをもたらすのはFACEBOOK
   かもしれないし、そうでないかもしれない。
   しかし、役に立つ情報に素早く手軽にアクセスし
   たいという根本的な欲求が人間にある以上、「評価」
   によって結果が左右される時代は、遅かれ早かれ
   やってくると考える。
以上。
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