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『気になる小変録』第2回 きわめて合理的で、少し寂しい

みなさんこんにちは、ブログ担当の八尾です。

『気になる小変録』シリーズ第2回。

今回はちょっとだけ、寂しい記事になりそうです。

取り上げる『小変』は、こちら。

 

■店舗で買うとネットより高い → 現物を店舗で確認し、ネットで買う

 

……さっそく寂しい!

いえ、正直、賢い方法だとは思います。節約術。いい工夫。

購入手続きも楽ですし、私も最近はネットでの買い物が多いです。

なにせ、やっぱり店頭販売には、店員の人件費や店舗の運営費、在庫管理などのコストが乗っています。

通販に比べて高くなりがちなのは、仕方ないというか、必然でしょう。

 

対して通販には、実物を確認できないという不安がつきものです。

いざ配送されてきてから、「写真で見た色と違う!」とか「思ってたより重い!」とか、そんなことは日常茶飯事。

そういう心配さえなければ、通販一択なんだけどなあ。

 

はい。

 

つまり逆をいえば、実店舗で商品を確認し、問題なければそのままネットでポチ。

通販にまつわる多くの問題は、これでほぼ回避することができるわけです。

単純でありながら、効果的な対策。

なるほど、やっぱり考えれば考えるほど、理にかなった小変ですね。

 

ただ、先ほども書いたように、どうしても少し、寂しいような虚しいような、そんな気分になります。

というのも、実は私は前職で、パソコンの販売員をやっておりました。

買い替えや新規で購入のお客様に声をかけ、予算やニーズ、背景をヒヤリング。

それを元に、たくさんある機種の中から最適なものを選び出し、ご提案する。

大変なことも多かったですが、いろいろな方とお話ししたり、その方の人生の一片に触れられたりして、すごく楽しい仕事でした。

もちろん、自分の案内でパソコンを買っていただけたときは、達成感と喜びに包まれていました。

なにせパソコンは、平均単価10万円前後です。決して安い買い物ではありません。

お客様にとっては、一大決心といっても過言ではありません。

 

ですが、やっぱり当時も「電気屋で案内だけ受けて、購入はネットの安い店舗で」なんて方にも、何度も出会いました。

最初はどれを買えばいいかわからなくても、店員の説明を聞いて買う物が決まれば、あとは値段の問題です

同じものなら、できるだけ安く買いたい。当たり前です。

自店で安くできればいいのですが、値引きや価格競争にも限界があります。

たとえ黒字でも、利益を削ればそれだけ生産性が落ちますし、最悪「これなら売らない方がマシだな」という判断を下さざるを得ないことも少なくありません。

つまり、案内損です

他社の売り上げに貢献して、自分は何の成果も上げられない。販売員としては最大の失敗です。

これなら品出ししていた方がよっぽど生産的。うーん、憎き、通販!

 

まあ、とはいえ。

 

正直こればっかりは、仕方のないことです。

販売代理店は、メーカーから商品を仕入れて売ります。

つまり仕入れさえできるなら、他社の販売店でも同じものが売れる。

となれば、あとは品質ではなく、価格と付加価値の勝負になります。

付加価値といえば、たとえばポイントが付くとか、お店自体の雰囲気がいいとか、接客がいいとか、その他諸々。

しかし、そういうのを気にしない、重視しないという方は少なくありません。

そんな人々にとっては、買う物が決まれば、あとは安いネットでポチ。これが一番お得です。

 

こういう(販売店側にとっての)悲劇を避けるためには、では果たして、どうすればいいのか。

 

いろいろ、方法はあります。

ですが私が、いち個人として思うのは。

 

「やっぱり、メーカーが販売もできるのがいいよなあ」ということです。

 

最近、というかもう結構前から、メーカー直営のECサイトや実店舗がどんどん、増えてきました。

Apple、ニトリ、ユニクロなどなど。

個人的に好きなメーカーですが、こういった人気メーカーの直営店やECショップが、近ごろ急激に人気を集めています。

メーカーとしても、自社ブランディングに有利、データが収集しやすい、利幅が大きいといったように、メリットが多くあります

もちろん、自社の名前で集客できるブランド力や人気がなければ成立しない形態ではありますが、軌道に乗ればいいことずくめです。

ユーザー側も、「これはこのメーカーで買うと決めてる」という人が、最近は増えている印象です。

決まっているなら、メーカー直営店で買うのが一番信頼できます。

 

それができれば。

 

きっと、直営店の販売員にもたくさん、苦労はあるのでしょう。隣の芝は青いともいいます。

ですが少なくとも、他社との際限ない価格競争とは縁が遠そうです。

直営店であれば、「絶対このメーカーで買うから、あとはいいものを選びたい」という買い手と、「価格競争を気にせず、最適な提案ができる」という売り手。

そんな関係が実現するのではないでしょうか。

 

と、ここまで書いてきましたが、弊社ミモザはまさに、販売代理店です。

メーカーが作ったものを仕入れ、それを安く売る。自社の知識やノウハウで、お客様に付加価値を提供する。

それがミモザの商売です。

メーカー直営店が伸びてきている今、私たちもあらためて、自社の価値と使命とはなんなのか、お客様にとってどういう存在であるべきなのか、向き合わなければなりません。

買い手は、好きなところで買う。

だから売り手は、買い手に選ばれるように努める。

こういえばシンプルですが、やっぱり奥が深いお仕事だなと思います。

 

と、なんとも真面目な着地点になりましたが、いつの間にか、少し寂しさが紛れた気がします。

明日から、また頑張ろう。

そう思えたところで、今回はこのあたりで。

これからも皆様に選んでいただけるよう、ミモザ情報システムはひたむきに、努力して参ります。