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部門別会計を導入して経営を見える化する

コロナの感染拡大、防止、により経済の動きが大きく変化しました。又、働き方改革により、人が仕事に携わる時間や形が変化しつつある中、中小企業経営の難しさを垣間見ることがあります。

経営改善を目指し、補助金を活用し、他業種への参入を進めている企業も少なくありませんが、そのような場合、本業が儲かっているのか、新規事業が儲かっているのか、を見極めることは大切です。
今月は部門別会計を導入する方法を説明します。

1.自社の特徴を数値で知る

一つの会社にも色々な業務があり、儲かる仕事もあれば、赤字の仕事もあり、不採算部署だからと言って切り捨てるわけにはいかないものもあります。
又、多店舗展開されている会社においては、店舗毎の営業利益を把握しておくことは重要です。

自社は何が得意で何が弱いのか、どの店舗が儲かっているのか、を知る為の指標の一つとして、部門別会計は役に立ちます。自社の得手不得手が分かれば、改善策や次の戦略も立てられます、重要なのは数値により見える化する事です。
「不採算部署だが、月間○○万円までの赤字なら他部署でカバーできる」と言うような具体的対策案を持てないようでは経営判断を誤りかねません。

2.部門別の捉え方

部門別会計に法的なルールはありませので、部署別でも、売上の種類別でも、店舗別でも、あるいは得意先別でも構いません。
自社の何が知りたいのかを優先して部門分の基準を決めて下さい。
全ての売上、原価、経費について、各部門に振り分ける必要はありません。
金額的重要性が低いものや、各部門に紐づけるのにかなりの手間がかかるものは、部門別に振り分ける必要はありません。

3.会計ソフトの利用

会計ソフトを利用して部門別会計を行うためのポイントを以下に示しました。

(1)部門別で管理する勘定科目を決める全ての勘定科目を部門別管理する必要はなく、例えば売上高と仕入高と給料だ
けを部門管理して、後の科目は通常のままでも構いません。
むしろ全ての勘定科目を部門管理すると、帳簿入力が煩雑になり、共通経費も無理やり分けなければいけませんので、設定前には部門管理する勘定科目を決めておいて下さい。

(2)共通部署や本部を設ける
会社の経費や資産などには、各部署に振分ける事ができるものと、そうでないものもありますので、どうしても振り分けられない経費や重要性が低い経費などは、「共通部」や「本部」といった部門を設けて、そこへ振分けておくと便利です。

(3)役員報酬を振り分ける
中小企業における役員報酬は経営者としての報酬よりも現場実務者としての給料の要素が高いように思います。
例えば貿易部の営業担当者が社長だけであるような場合、社長給料の一部を貿易部に割り振ります。
そうする事により、貿易部の実質的な損益が把握でき、他部署との比較検討が行えるのです。

4.エクセルなどで加工する

会計ソフトで作成した部門別の損益計算書や帳簿をデータベースとして、エクセルなどで数値を加工しグラフ化すれば、さらに分かりやすい指標が出来ます。

部門別の帳簿を完璧に仕上げることに執着するのではなく、各部署や各店舗の利益の見える化を目標とします。

1円単位までも部門別に分ける必要はなく、知りたい科目や興味のある科目だけでも部門管理する程度の考え方で導入された方がうまく行くと思います。